【老老介護】原因と課題と施策 老老介護を防ぐ3つの方法

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老老介護 原因と③つの対策 高齢者
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高齢者が高齢者を介護する状態を老老介護と称すようになり、社会全体にも問題意識が認識され始めました。取り上げられてしばらく経ちましたが、まだまだ悲しいニュースを目にする機会も少なくありません。本記事では、老々介護の問題点と国の施策や利用すべきサービスの種類をご紹介いたします。

 

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老々介護とは

  • 高齢者と65歳以上と定義
  • 高齢の夫(妻)が高齢の妻(夫)を介護すること。
  • 高齢の親を65歳以上の子供が介護すること。

国民生活基礎調査(2013年 厚生労働省)では、在宅で介護している世帯の50%以上が老老介護の状態にあると発表されています。

また、その中で特に問題視されているのが認認介護というものになります。

 

認認介護とは

  • 高齢者が高齢者を介護する老老介護の一種
  • 認知症の要介護者を認知症の介護者が介護していること

事故が起きやすいと、危惧されている状態です。

認知症の場合、病識がないケースも少なくなく、知らず知らずのうちに夫婦共に認知症だったということもあります。火元の確認などどちらも不注意になり事故につながることもあります。

 

 

老々介護が起る原因

  1. 核家族化
  2. 地域との繋がりの希薄化
  3. 施設満床による入所待ち
  4. 他者の支援を望まない
  5. そもそも制度を知らない

主に上記の4つが考えられます。

 

老々介護の原因①核家族化

多世代同居の家庭であれば高齢者同士の介護ではなく、若い世代の子や孫も介護に加わることができますが、現代の家庭事情はそうではありません。

昔の家庭は3世代家族が主流でしたよね。そこから親と子の2世代家族、そして現代社会では子も就職と共に一人暮らしを始める人も増えていますので、以前と比べて夫婦のみの家庭率が高くなってきています、また早い時期に親と子の家庭が、親のみの家庭に変化しやすくなってきています。

 

老々介護の原因②地域とのつながりの希薄化

これも十分社会に認識されている問題化と思います。

隣近所であれ、あいさつ程度もしくは挨拶も交わさない人もいるでしょう。

昔のように隣近所は家族同然のような交流があれば、色々と助けてもらえることもあるでしょう。しかし、今はそういった環境は少なくなってきています。

余談ですが、筆者は賃貸アパート暮らしをしていますが、最近越してきた隣の方から引っ越しの挨拶はありませでした。すれ違うこともなく、どういった方が住んでいるのかもわかりません。

 

老々介護の原因③施設満床による入所待ち

高齢化社会に伴って、入所対象となる高齢者が増えるのは当然です。

伴って介護を行う若い世代が比率として少ないのが今の日本です。

また、介護職は重労働安月給というイメージが強いため、なりてが少ないのも課題でしょう。

いわゆる人材不足が要因の一つとして考えられます。

人材がいなければいくら施設を作っても、そこで働く人がいません。原因が人材不足だけとは思いませんが、施設の数が十分ではない問題にも関係しているかと思います。

 

老々介護の原因④他者の支援を望まない

以前からあった問題ですが今も根強い課題だと思います。

  • 夫婦の介護、親の介護は家族でするものという強い思い。
  • 人の手を借りたくない
  • 他人が自宅に訪れるのを嫌う。

このような考え方を持ったままであった場合、自分や家族の負担が重くのしかかり、疲れ果ててしまうケースも少なくありません。

また、罪悪感から周囲に相談しにくき人もいるでしょう。

介護される側も家族以外の人から介護を受けることに抵抗がある場合もあります。初めから全てをサービスにお願いすることに抵抗がある場合は、訪問サービスや通所サービスなど必要なところに絞って支援を受けることも可能です。

 

昔と違い今では、介護や看護といった専門職の方がたくさん増えました。それは介護は一人で抱えきれるものではないことが分かったからです。そして介護は専門的知識を必要としていることがわかったからです。

家族以外の人に家族を介護してもらうことは、全く恥ずかしいことではありません。

特に老老介護のように自身が倒れてしまうリスクが高い場合はなおさらです。

 

老々介護の原因⑤そもそも介護サービスを知らない

もっとも改善が可能なポイントでありながら、改善傾向が緩やかな部分だと思います。

「④の他者の支援を望まない」とも伴う場合がありますが、他者が勝手にサービスを申請するわけではありませんので、生活保護や介護保険も知らなければ利用に至らないケースもあります。

また、親戚や近隣住民との関係が希薄であれば、老夫婦に支援が必要な状態に陥っていたとしても気付かれないかもしれません。よって行政含め他者が手を差し伸べることが出来なかったり遅れてしまう事があります。

 

 

老老介護を防ぐ方法①国の施策を知ること

老老介護を防ぐためには、まずは国の施策を知ることです。

支援が行き届かない人へ、支援をいかに行き届かせるか国が打ち出したのが「地域包括ケアシステム」です。

地方自治体の「地域包括支援センター」が中心となって運営を行っており、地域密着型で高齢者支援を行う事を目的としています。

 

高齢者問題の総合支援 地域包括ケアシステム

地域包括ケアシステムとは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」が一体的に提供される体制のことをいいます。

地域密着型で、地域の自主性や特性を活かした高齢者ケアを作り上げることを目指しています。

厚生労働省「地域包括ケアシステムとは」

詳しくはこちらのリンクをご参照ください。

地域生活支援センターとは

地域包括支援センターは、地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護予防の必要な援助などを行い、高齢者の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とし、地域包括ケア実現に向けた中核的な機関として市町村が設置しています。
地域生活支援センターは簡単に言うと「介護の総合相談窓口」のようなもの

現在、全国で5,167か所が設置されています。(ブランチ(支所)を含めると7,341か所)※平成31年4月末現在

全くなにもわからない!という人は、まずは市町の役所か地域包括支援センターへ相談してみましょう。

 

老老介護を防ぐ方法② 介護サービスの利用

老老介護か介護支援か

老老介護の問題を解決するには、支援サービスの種類を知りそれを利用する方法がおすすめです。ここではそれぞれの事情に合わせたて役立つ、介護支援支援サービスについてご紹介します。

 

デイケア・デイサービス

  • デイケアは通所による「リハビリテーション」
  • デイサービスは通所による「介護」

また、デイケアでは医師の配置を必要としています。

二つのサービスは日中に提供されるサービスで、半日・一日など、利用できる時間が異なる場合もあります。リハビリのほか、入浴・排泄の介助や昼食、レクリエーションなど活動などもあります。

  • 家族がお仕事中で不在の場合に利用
  • 自身が日中の活動を楽しみに
  • 家族の負担軽減にもつながります。

 

訪問介護・看護

訪問看護では、看護師、理学療法士などが自宅を訪問し、医療的ケアなどの支援を行います。

訪問介護では、介護福祉士やホームヘルパーなどが自宅を訪問し、食事・入浴介助や排泄介助、移乗・歩行介助など日常生活の支援を行います。

 

通院や通所と違い、自宅に来てもらえるので、本人及びご家族の負担が軽減されます。

自宅に来てもらえるので自宅の環境に合わせたアドバイスがもらえる
通所や通院時にアドバイスを求める場合もあるかと思いますが、自宅を見ていないと一般論でしかアドバイスができません。
訪問型のサービスであれば、支援者がその場にいるわけですので、例えばベッドの高さ、階段、お風呂など間取りに合わせたリアルなアドバイスがいただけます。

ショートステイ

ショートステイは、短期間の施設入所が可能で、基本的に最長30日間となっています。

  • 要介護1以上の認定を受けている人
  • 40歳~64歳までで特定室病により介護が必要と判断されている人

上記が利用対象者となります。

短期入所生活介護は、食事や排泄、入浴などの生活介護と機能訓練が受けられます。

短期入所療養介護では、生活介護に加えて医療行為を受けられる

通所でも日中の家族の負担は軽減されますが、夕方~夜間はそうはいきません。訪問型も基本同様です。ショートステイで宿泊してもらうことにより、家族がゆっくりする時間が取れたり、用事や家族自身の療養目的で利用することも可能です。

 

老人ホームなどの介護施設入所

老人ホームなどの介護施設への入所も、老老介護問題を解決する方法の1つです。

ご家族の介護負担をほぼほぼ完全に減らすことができます。

夫婦での入居が可能な施設もあり、一緒に暮らしながら施設で生活を支援してもらえる

入所サービスにも、その方の状態によって利用できるもの利用できないものがありますので、行政機関や地域包括支援センターへ相談しましょう。

 

 

老老介護を防ぐ方法③ 外部からのアプローチ

老老介護の原因でも触れましたが

当事者家族がサービスを知らない」これに対しては、サービスの周知の徹底が必要だと思われます。主に行政機関の業務となるでしょうが、サービスを知らない高齢者世帯が少なくなるよう、周りの働きかけが必要になるかと思います。

しかし行政機関や医療機関が、支援が必要な高齢者世帯を把握していない」かつ「当事者がサービスを知らない」この場合が最も難しい状況だと思います

外部から、支援が必要な世帯への気づきを増やし、アプローチへのきっかけを作る
近隣との関係が希薄な状態ではなおさらです。それでも近隣の住民の目と、家族構成を把握してあるであろう行政機関の見守りの強化が求められています。

まとめ

老老介護は、今や要介護者のいる世帯の半分以上を占めています。高齢者が一人で介護を全て担っているような世帯では、介護者自身が倒れてしまうような事例も多くあります。

さまざまなサポートや施設の活用、サービスを知ること伝えることが大事になります。

介護するもの介護を受けるもの、お互いにとって快適な生活を送れるように参考にしていただければと思います。

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おわり

高齢者
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