【条例でゲーム規制】香川県「規制ではなく推奨です」県民大反対

スポンサーリンク
香川県ゲーム規制条例化社会
この記事は約9分で読めます。
Pocket

令和2年4月1日施行の「ネット・ゲーム依存症対策条例」について、ゲーム依存に対し少なからず支援する側として、私見を述べさせていただきたいと思います。

賛否両論あるこの条例は、香川県のパブリックコメントへの回答を見る限り、罰則はないあくまでも目安、目安を基準に家庭内ルールを定めることを主旨としているようです。

 

スポンサーリンク

「香川県 ネット・ゲーム依存症対策条例」概要

香川県定例議会にて令和2年3月18日に賛成多数で可決。

令和2年4月1日に施行された条例になります。

主な内容としては下記を推奨するものになります。

  • 18歳以下の子供が対象
  • 一日平均1時間
  • 22時以降はゲーム禁止
  • 罰則なし

香川県 ネット・ゲーム依存症対策条例議案より

 

 

「香川県 ネット・ゲーム依存症対策条例」パブリックコメント

パブリックコメント含む県民の声及び県の回答を簡単にまとめると以下のようになります。

県民の声:自由を規制するのはおかしい!!
県の回答:規制や制限といった文言は修正、あくまでも基準。基準を基にそれぞれの家庭のルールを定めて運用して下さい

下記は香川県のパブリックコメント一部抜粋したものです。長いので、要は上記のような内容が多かったかと思いますので、下記は飛ばしていただいて結構です。

 

提言内容

ゲームを規制する前にパチンコを規制すべきかと思います。香川県の子供は外出自粛のなかゲームは1時間しかできなかったのですか?香川県と香川県知事のイメージが全国的に悪くなっていくお気持ちはどんなものでしょうか。

回答内容

メールを拝見しました。ぱちんこにつきましては、「ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進し、もって国民の健全な生活の確保を図るとともに、国民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与すること」を目的として、平成30年10月に施行したギャンブル等依存症対策基本法の対象となっております。県では、この法律に基づき、発症、進行及び再発の各段階に応じた適切な措置と関係者の円滑な日常生活及び社会生活の支援を目指し、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の関連問題に関する施策との有機的な連携に配慮するとともに、アルコール、薬物等依存に関する施策との有機的な連携に配慮しながら、依存症対策を総合的かつ計画的に推進してまいります。また、「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」は、依存状態に陥ることを未然に防ぐために家庭でのルールづくりや見直しを行うことを求めているものであり、ゲームを制限するものではありません。私といたしましては、ネット・ゲーム依存対策にあたっては、依存状態に陥ることを未然に防ぐための正しい知識の普及啓発や相談支援に加え、依存症となった場合の進行予防、再発予防のための適切な医療を提供できる人材の育成が重要と考えており、効果的なネット・ゲーム依存対策を検討するなど、子ども・若者のネット・ゲーム依存対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。

提言内容

2020年3月18日に県議会の本会議にて可決されました「ネット・ゲーム依存症対策条例案」ですが、依存症に関する科学的な根拠がない、地方自治法で規定されている条例の属地主義の原則に反しており違法性が疑われるなど、様々な問題が県内外からのパブリック・コメントで指摘されたにもかかわらず、それらの意見を反映する機会を設けることなく議決が行われました。条例の素案検討が密室で行われ、議事録も取られておらず、可決に至るまでの経緯が不透明なこと、パブリック・コメントの意見を無視して強引かつ拙速に可決されたことなどが全国で繰り返し報道され、香川県の対外的なイメージに取り返しのつかない大きな傷を与えている現状を県民として憂慮しています。地方自治法第百七十六条によりますと、県知事は議会の議決に異議がある場合、十日以内に理由を示して再議に付することができるとあります。条例が青少年の健全な育成という趣旨に照らしてより適切な内容となるよう、また、広く社会一般の合意を得られるよう、本条例案を再議にかけるお考えはございますか。
(※ 同様の趣旨のメールを複数いただいております。)

回答内容

メールを拝見しました。回答が遅くなり、申し訳ありません。これまで香川県議会で検討が進められてきた「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」では、ネット・ゲーム依存症対策の推進について、正しい知識の普及啓発や予防対策などの推進、医療提供体制の整備、相談支援、人材育成の推進など施策の基本となる事項を定めることにより、県、市町、学校、保護者などが相互に連携を図りながらネット・ゲーム依存症対策を総合的かつ計画的に推進することで、次代を担う子どもたちの健やかな成長と、県民が健全に暮らせる社会の実現に寄与することを目的にしているものと理解しています。令和2年3月12日に開催された条例検討委員会では、条例素案における第18条の一部が修正された後、同年3月18日の県議会において議案が提出され、賛成多数で可決されました。これまでの条例素案では、使用時間の制限については、子どもが睡眠時間を確保し、規則正しい生活習慣を身に付けられるよう、子どものネット・ゲーム依存症につながるようなコンピュータゲームを利用する場合には、1日当たりの利用時間が平日は60分まで、学校などの休業日は90分までの時間を上限とすることを基準にすることや、スマートフォンなどを使用する場合には、中学生以下の子どもは午後9時までに、それ以外の18歳未満の子どもは午後10時までに使用をやめることを基準とする方向で検討されていました。なお、「平日は60分まで」などの利用時間については、令和元年11月に国立病院機構久里浜医療センターから公表された全国調査結果において、平日のゲームの使用時間が1時間を超えると学業成績の低下が顕著になることや、香川県教育委員会が実施した平成30年度香川県学習状況調査において、スマートフォンなどの使用時間が1時間を超えると、使用時間が長い児童生徒ほど平均正答率が低い傾向にあるという結果などを参考に、基準として規定されたものであると聞いています。今回、可決された条例では、条文の見出しである「子どものスマートフォン使用等の制限」について、「制限」が「家庭におけるルールづくり」に修正されるとともに、家庭におけるルールづくりの「基準」とされていた「平日60分まで」などの利用時間や「午後9時まで」などの使用の終了時間は、「おおよその基準」を意味する「目安」に修正されています。保護者には、子どもにスマートフォンなどを使用させる場合には、子どもの年齢や各家庭の実情などを考慮し、その使用に伴う危険性や過度の使用による弊害などについて、子どもと話し合い、使用時間を含めた使用に関するルールづくりや見直しを行うことが求められています。今回の条例は、このような家庭で決めたルールを保護者が子どもに順守させるよう努めていただくことを目的としたものであると聞いています。以上のような点を含め、この条例の内容は、法律上の規定に反したものではないと理解しており、県のイメージが低下するものとは受け止めておらず、再議に付することはしておりません。なお、再議は再度の採決を求めるものであり、審議をやり直すものではありません。私といたしましては、ネット・ゲーム依存対策にあたっては、依存状態に陥ることを未然に防ぐための正しい知識の普及啓発や相談支援に加え、依存症となった場合の進行予防、再発予防のための適切な医療を提供できる人材の育成が重要と考えており、効果的なネット・ゲーム依存対策を検討するなど、子ども・若者のネット・ゲーム依存対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。

 

 

ネット・ゲーム依存症になった場合の問題点一例

別記事で詳しく取り上げますが、依存症になった場合、簡単にいうと下記の状態となる可能性が考えられます。

  • 睡眠時間を削る
  • 朝起きれない
  • 学習に悪影響
  • 廃課金

もちろん、ネットやゲームを自由に行っていても、上記のようにならない人もいます。個人の特性や環境の際によって異なるでしょう。

しかし、可能性として、上記のものは子供のその後の人生に大きな影響を与えてしまうものになります。

 

ゲーム好きな筆者が依存症にならなかった理由

実は私はゲームが大好きです。

学生時代は、自分の部屋でゲームをしていると親から「いつまでしてるの!」とか「宿題は!?」とか「朝起きれなくなるからもう寝なさい!」などと怒られていました・・・試験前や試験の結果次第ではゲーム禁止もありました(涙)

要するに自分では制御できない部分を、親が制御してくれていたということです。

もちろん大人になった今では、自分で制御できますが、幼少期に制御できないまま大人になった場合その生活習慣を変えるのは容易ではありません

筆者もゲームが好きなので、「ゲームをするな!!といった法律」が決まるとなれば、それこそ猛反対をするでしょう。

しかし、今回の香川県のネットゲーム依存症対策を「条例」とすべきかどうかについては、賛成も反対もしておりません。

そして、香川県がそこまで強い意志をもって踏み切った事に関しては一定の評価をしております。

強制力があった場合はやりすぎと思いますが、上記にあるようにあくまでも基準を提示し、それを基に家族のルールを定めるよう促すものとありますので。

 

 

「香川県 ネット・ゲーム依存症対策条例」筆者が一定の評価をした理由

詳しくは別記事で説明しようかと思いますが、私が一定の評価をするといったポイントは、ゲームの発展に家庭における教育が追い付いていないというのは事実だと思うからです。

昔だったら上記の筆者の例のように、親が制御できるかもしれませんが、ゲームは昔のままじゃありませんよね。

 

例えば、家でテレビゲームをやる場所はどこでしょうか?

 

リビングのテレビか、自分の部屋にテレビがあれば自分の部屋でしますよね。

リビングでは家族がテレビを見たりします。ゲームをしようにも親の監視があるので長時間または遅い時間までできない環境です。

子供部屋は監視が緩みますが、テレビの電源やゲームの電源、セーブなどがすぐに操作できるわけではないので、親が部屋に来て怒られないようにずっとやり続けることは難しかったと思います。

しかし、今やゲームの主流はスマホとなり替わっています。

親の監視は子供部屋で緩みます。そして親が近づいてきても、スマホをそっと置くだけでばれません。セーブなどの機能を気にせずとも、再開する時にいつでもその状態から始められます。音もイヤホンを装着することで対処できます。

 

加えて、オンラインで友人と遊ぶことが可能です。

 

1家族がルールを作っていたとしても、お友達がやってれば自分もやらない(やれない)といった流れは難しい。筆者もやってしまうと思います。

よって、全体として家庭のルールを定めなければ対応は難しいということになります。これが、県として取り組んだことに関しては一定の評価をするといったポイントになります。

 

ゲームはドンドン進化していますが、家庭での親の教育に大きな変化はありません。

昔は「そろそろ宿題しなさい、そろそろ寝なさい」で済んだことが、今や夜遅くまで親の監視をかいくぐって遅くまでやってしまうお子さんも少なくないかと思います。

家庭でのルールも、こういったものへ対応できるよう改善していかなければなりません。

そしてこれは、ひと家庭ではなく全体として改善する必要があるということです。(※主旨として一律規制とは異なります

 

 

「香川県 ネット・ゲーム依存症対策条例」まとめ

パブリックコメントでは、コロナ感染症の流行に伴いご意見等はやや減少傾向にあるようですが、高松市の男子高校生と母親が、プライバシー権や幸福追求権などを保障する憲法に違反しているとして、県に約154万円の賠償を求める訴えを令和2年年夏にも高松地裁に起こすということでしたので、経過を見て追記していきたいともいます。

 

ネット・ゲーム依存とその対策について詳しくは、家庭での取り組みなどを別記事にて、まとめてご紹介したいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました