個別支援計画の長期目標・短期目標の違いと書き方のコツ|NG例と良い例を比較解説

スポンサーリンク
発達関係記事
この記事は約3分で読めます。

個別支援計画を書くたびに「この目標の書き方で合っているのか」と迷う支援者は少なくありません。特に長期目標と短期目標の違いが曖昧なまま書いてしまい、モニタリングの場で「目標が達成できたかどうか判断できない」という状況に陥るケースが現場では多く見られます。

この記事では、長期目標・短期目標それぞれの定義と役割の違いから、領域別の書き方のコツ、NG例と良い例の比較まで、18年以上の現場経験をもとに具体的に解説します。

スポンサーリンク

長期目標と短期目標の定義と役割の違い

長期目標 短期目標
期間 おおむね1年 おおむね3〜6か月
役割 支援の方向性・大きなゴール 長期目標に向けた具体的なステップ
具体性 やや抽象的でもよい 必ず具体的・測定可能であること
ヒコ先生

ヒコ先生
新人スタッフからよく聞かれるのですが、「意欲的に取り組む」「積極的に参加する」という表現は目標文に使えません。達成を確認できないからです。「〇〇の活動に自分から参加できる(週3回中2回以上)」のように、観察・記録できる形に変換してから書くようにしましょう。

良い目標文を書くための4つの条件

① 具体的(Specific)

「何が・どんな場面で・どのように」できるかを明示する。

② 測定可能(Measurable)

「できた・できなかった」「何回中何回できた」など達成の有無を判断できる表現にする。

③ 達成可能(Achievable)

現在の力から見て、設定期間内に届きそうなレベルに設定する。

④ 期間明示(Time-bound)

いつまでに達成するかを計画書の期間欄に明示する。

5領域別 NG例 vs 良い例の比較

健康と生活

種別 NG例 良い例
長期 健康的な生活を送ることができる 声かけがあれば食事・排泄・着替えの順番を守って日課をこなすことができる
短期 身の回りのことを意欲的に行う スケジュール表を見て、活動後に自分で次の準備をする(週3回中2回以上)

人間関係と社会性

種別 NG例 良い例
長期 友達と仲良く遊べるようになる スタッフが仲立ちをした場面で、2〜3人とルールのある遊びを最後まで続けることができる
短期 お友達に優しくする 順番を待つ場面で「まだ?」と口頭で確認しながら5分以上待てる(月10回中7回以上)

アセスメントと目標のつなげ方

STEP 1|現在の姿を「できること・難しいこと」で整理する

「〜ができない」ではなく、「〜は声かけがあればできる」「〜は2回に1回できる」という形で整理する。

STEP 2|「次の一歩」を短期目標にする

「2回に1回できる」なら「3回中2回できる」が次の一歩。アセスメントから目標文が自然に導き出せる。

ヒコ先生

ヒコ先生
現場で試してきた中で効果があったのは、計画書を説明するときに「今のAくんはここ」「3か月後にここを目指す」「1年後にここを目指す」と3段階で図示する方法です。保護者が視覚的につかめると、目標への納得感がぐっと上がります。

まとめ

  • 長期目標は1年間の方向性、短期目標は3〜6か月の具体的なステップ
  • 「意欲的に・積極的に・仲良く」などの抽象的な表現は使わない
  • アセスメントで拾った「今の姿」から自然に目標文を導き出す
  • 保護者には「なぜ・どうやって・どう判断するか」の3本柱で説明する
  • 目標文の良し悪しは「半年後に達成できたか判断できるか」で確認する

コメント

タイトルとURLをコピーしました