場面を読んで相手の気持ちを選ぶ心の理論(ToM)練習ゲームです。ASD・発達障害のある子どもが相手の視点に立つ力を楽しく育てます。全8問・理由選択付き。
このツールでできること
「自分は知っているけど相手は知らない、ということが分かりにくい」「友達が今どう感じているか想像するのが苦手」——こうした様子の背景には、「心の理論(Theory of Mind)」と呼ばれる、他者の気持ちや考えを想像する力が関わっていることがあります。この力は年齢とともに自然に育つ部分もありますが、練習によって育ちを後押しできる部分もあります。
「相手の気持ちを想像しよう|心の理論トレーニングゲーム」は、場面のイラストを見て「この人は今どう思っているかな」「このあとどうするかな」と考えるゲーム形式のツールです。答えを一つに決めつけず、いろいろな可能性を一緒に考える練習ができます。
| 対象のめやす | 小学校低学年〜中学年(相手の気持ちの想像が苦手なお子さん向け) |
|---|---|
| 使う場面 | 療育の個別支援、ソーシャルスキルトレーニング(SST)、友達関係のトラブルの振り返り |
| 形式 | ブラウザで遊べる無料のゲーム形式トレーニング(インストール不要) |
| 準備するもの | スマホ・タブレット・パソコンのいずれか |
| ねらい | 相手の気持ちや考えを想像する力(心の理論)を、対話しながら育てる |
| 関連する場面 | 友達とのトラブル対応、集団遊び、家族や先生とのやり取り |
こんな場面で使えます
- 放課後等デイサービスのSSTの活動として。答えを選んだ理由を話し合うと深まります
- 放デイで友達とのトラブルがあったあと、落ち着いてから相手の気持ちを考え直す教材に
- 児童発達支援で、「自分が知っていること」と「相手が知っていること」は違うと気づく練習に
- 特別支援学級・通級の対人関係の学習に
- ご家庭で、絵本や日常の出来事と結びつけて話すきっかけに
使い方(3ステップ)
① 場面のイラストをじっくり見る
登場人物の表情や状況が描かれたイラストを、まずはじっくり見る時間を取ります。すぐに答えを求めず、「何が起きているかな」を確認するところから始めます。
② 相手が知っていること・知らないことを整理する
「この人は何を見た(知っている)かな」「この人は何を見ていない(知らない)かな」を一緒に整理します。自分が知っている情報と、登場人物が知っている情報が違う場合があることに気づく練習になります。
③ 相手の気持ちや次の行動を予想する
整理した情報をもとに、「この人は今どんな気持ちかな」「このあとどうすると思う」を予想します。正解を当てることよりも、いろいろな可能性を考えてみること自体を大事にしてください。
使うときの声かけ例
- 「この人は、今何を知っていると思う?」(知識の違いに気づかせる)
- 「もし自分がこの人だったら、どう感じるかな」(視点を変えて考えさせる)
- 「他にも考え方があるかもしれないね」(一つの答えに決めつけない)
- 「この前の休み時間のことと似ているね」(実際の出来事と結びつける)
友達とのトラブルの多くは「悪気があった」わけではなく、「相手が今どう思っているか」の想像が追いついていないだけ、ということがよくあります。このゲームは正解を当てるテストではなく、一緒に「相手の立場から見るとどうかな」を考える対話の材料として使ってもらえたらと思います。
使うときの注意点
- 正解・不正解を強く意識させすぎず、「一緒に考える」姿勢を大切にしてください
- 答えが一つに決まらない場面もあるため、複数の可能性を認めてあげてください
- 実際の友達関係のトラブルを扱う場合は、特定の子を責める形にならないよう配慮してください
- 1回で答えが出なくても焦らず、時間を空けてまた挑戦してみてください
- 強いこだわりや混乱が見られる場合は、無理に続けず専門機関への相談も検討してください
心の理論の力は、年齢とともに自然に育つ部分もありますが、こうした練習を重ねることで、想像の幅を少しずつ広げていくお子さんも多くいます。すぐに友達関係が変わるわけではありませんが、「相手にも考えがある」という視点を持てるようになることは、長い目で見て大きな土台になります。



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