「給食の時間に泣き出してしまう」「特定の服しか着られない」「プールの授業で耳を塞いでパニックになる」…こういったお子さんの様子に困惑したことはありませんか?
これらは「わがまま」ではなく、感覚過敏という脳の特性から来ていることが多いです。
ヒコさん
感覚過敏は「慣れさせればよくなる」ものではありません。無理に慣れさせようとすると逆効果になることも。まず理解することが大切ですよ♪
感覚過敏は「慣れさせればよくなる」ものではありません。無理に慣れさせようとすると逆効果になることも。まず理解することが大切ですよ♪
Contents
感覚過敏とは何か
感覚過敏とは、音・光・触感・においなどの感覚刺激に対して、一般的な人より強く反応してしまう状態です。ASDやADHDのお子さんに多く見られます。
感覚は大きく7種類に分けられます。
- 聴覚過敏:大きな音・特定の音が苦痛(掃除機、給食の食器の音など)
- 視覚過敏:蛍光灯・太陽光がまぶしい、ちらつきが気になる
- 触覚過敏:特定の素材・タグ・人に触れられることが苦手
- 嗅覚過敏:給食の匂い・香水・柔軟剤の匂いがつらい
- 味覚過敏:特定の食感・味・温度が受け付けられない
- 前庭感覚過敏:ブランコや乗り物で気持ち悪くなりやすい
- 固有感覚の問題:力の調節が難しい・体の位置感覚がズレやすい
家庭・学校でできる工夫
聴覚過敏への対応
- 運動会・集会などの前に「大きな音が出る」と予告する
- イヤーマフやノイズキャンセリングイヤホンの使用を検討する
- 教室の席を音源から遠ざける(廊下側→窓側など)
触覚過敏への対応
- 衣服のタグは切り取る
- 素材を選べるようにする(綿100%など肌触りが優しいものに)
- 「触られるのが苦手」と本人が伝えられるよう練習する
味覚・嗅覚過敏への対応
- 偏食は「わがまま」ではなく感覚の問題として受け止める
- 給食は先生に相談して量を調整してもらう
- 新しい食材は少量ずつ、強要せず試す
私が支援してきたお子さんは、給食の時間になると毎日泣いていました。担当していたお子さんに詳しく聞いてみると、隣の子の食器が当たる音が「頭の中に響いてつらい」と教えてくれました。席の配置を変え、必要に応じてイヤーマフを使うようにしてから、給食を完食できる日が増えていきました。

感覚過敏と「わがまま」の違い
感覚過敏は本人が意図して「嫌がっている」わけではありません。脳が感覚を処理する回路の特性の問題です。以下のポイントで区別できます。
- 毎回同じ刺激で同じように反応する
- 自分でもコントロールできず苦しんでいる様子がある
- その刺激を避けると落ち着く
ヒコさん
感覚過敏は「甘やかし」ではなく「合理的な配慮」が必要な特性です。学校に相談することで環境調整ができる場合もあります♪
感覚過敏は「甘やかし」ではなく「合理的な配慮」が必要な特性です。学校に相談することで環境調整ができる場合もあります♪
家庭で気づけるサインチェックリスト
「うちの子はもしかして」と思ったら、以下のサインに当てはまるかを見てみてください。複数当てはまる場合、感覚過敏の可能性を考えてみる材料になります。
- 特定の場所(教室・体育館・スーパーなど)に入ると耳を塞ぐ・しゃがみこむ
- 洗濯後の服のタグや縫い目を執拗に気にする
- 特定の食感の食べ物だけを頑なに拒否する
- 体に触れられることを極端に嫌がる、または逆に強い刺激(ぎゅっと抱きしめられるなど)を求める
- 雨の日や曇りの日と、晴れた日で機嫌の差が大きい(光の量に反応している場合がある)
これらは診断の代わりになるものではありませんが、「困りごとの正体」を知る手がかりになります。気になる場合は、園・学校の先生や発達相談の窓口に「感覚の困りごとかもしれない」と伝えてみてください。
感覚の困りごとと気持ちの動きは連動している
感覚の刺激がつらいとき、子どもは「イライラ」「パニック」「固まる」など、さまざまな形で気持ちが動きます。感覚過敏そのものへの環境調整と合わせて、気持ちの動きを本人が言葉にできるよう練習していくことも、長い目で見て有効です。
まとめ
- 感覚過敏は脳の特性で、本人の意志でコントロールできない
- 聴覚・触覚・味覚・嗅覚など7種類の感覚に現れる
- 無理に慣れさせるより、環境を整えることが先決
- 学校・家庭での環境調整で大きく改善することが多い
おわり
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