気持ちが落ち着かないとき・パニックになりそうなときに使う、自己調整ステップカードです。呼吸法・体を動かす・気分転換など自分に合った方法を選んで実践できます。放デイ・家庭のセルフケアに使えます。
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このツールでできること
「怒り出すと止まらない」「気持ちが高ぶると声かけが耳に入らなくなる」——感情のコントロールは、頭で分かっていてもとっさの場面ではうまく使えないことが多い力です。現場でも、パニックの真っ最中に新しいやり方を教えようとしてもほとんど入らず、落ち着いてから初めて練習の効果が出る、という場面を何度も見てきました。
「おちつくステップカード」は、気持ちが高ぶったときに使える「落ち着くための手順」を、カードをめくる形式で練習できるツールです。深呼吸をする、数を数える、静かな場所に移動するといった具体的な行動を、順番に体験しながら覚えていきます。大切なのは、興奮している最中ではなく、落ち着いている時間にあらかじめ手順を練習しておくことです。
| 対象のめやす | 未就学児〜小学校中学年(感情が高ぶりやすい・気持ちの切り替えに時間がかかるお子さん向け) |
|---|---|
| 使う場面 | クールダウンスペースでの練習、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、家庭での落ち着く時間 |
| 形式 | ブラウザで使えるステップカード形式のツール(インストール不要) |
| 準備するもの | スマホ・タブレット・パソコンのいずれか |
| ねらい | 気持ちが高ぶったときに自分で使える「落ち着く手順」を、落ち着いている時間に身につける |
| 関連する場面 | 教室でのイライラ、友達とのトラブル直後、家庭でのかんしゃく、順番待ちのストレス |
保護者だけでなく、教室や放課後等デイサービスでクールダウンの声かけに悩む支援者の方にも、練習の流れを共有しやすい内容にしています。
こんな場面で使えます
- 放課後等デイサービスで、落ち着いているときに「自分に合う落ち着き方」を一緒に探す活動として
- 児童発達支援で、気持ちが高ぶったときの逃げ道を決めておくために
- 集団活動の途中でしんどくなった子が、自分で見て選べるようにクールダウンスペースに置いておく使い方
- 特別支援学級で、教室を出る前のワンクッションとして
- ご家庭で、寝る前や気持ちが乱れたあとのセルフケアに
使い方(3ステップ)
① 落ち着いている時間に練習する
気持ちが高ぶっている最中に初めて教えても、なかなか頭に入りません。まずは穏やかな時間に「イライラしたらこの順番でやってみようね」と、遊び感覚でステップを一通り体験しておきます。
② 一つずつのステップを一緒になぞる
深呼吸、数を数える、場所を変えるなど、カードに沿って一つずつ実際にやってみます。「うまくできたか」よりも、「その行動を思い出せたか」を大事にします。
③ 実際の場面で使えたかをふりかえる
実生活で少しでもステップを使えた場面があったら、「さっき、深呼吸したね」と具体的に振り返って伝えます。使えたことを認められる経験が、次に自分から使う力につながります。
使うときの声かけ例
- 「今どのくらいイライラしてる?練習のカードやってみようか」(練習であることをまず伝える)
- 「まず一回、大きく息を吸ってみようか」(次の行動を一つだけ具体的に提示する)
- 「さっき自分で落ち着けたね、すごいね」(できた瞬間を見逃さず言葉にする)
- 「今日はここまでできたね、また今度続きをやろう」(途中でも区切って肯定する)
クールダウンの手順は、パニックの真っ最中に教えても定着しません。落ち着いている時間に何度も練習しておくことで、いざという場面でふと体が動く、という状態を目指しています。うまくいかない日があっても、練習の回数自体が土台になっていきます。
使うときの注意点
- 興奮の真っ最中に無理に使わせようとせず、まずは落ち着いている時間に練習を重ねてください
- 「なぜできないの」といった責める言葉は避け、練習の途中であることを前提に見守ってください
- ステップの順番はあくまで一例なので、本人に合う手順があれば柔軟に入れ替えてください
- 頻繁に強いパニックが続く場合は、専門機関への相談もあわせて検討してください
感情のコントロールは、年齢が上がれば自然にできるようになるものではなく、「落ち着き方の引き出し」をどれだけ持っているかによって変わってきます。うまくいかない日があっても、それは練習の途中であって失敗ではありません。同じステップを何度も繰り返す中で、少しずつ自分の力で気持ちを立て直せる場面が増えていきます。焦らず、日々の積み重ねとして見守ってあげてください。



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