宇宙船を左右に動かして隕石をよけながら、同じコース上に現れる⭐をタップする——2つの課題が同じ視野でぶつかり合う、デュアルタスクゲームです。
🧠 このツールの設計根拠
塩野義製薬の治療用アプリ「ENDEAVORRIDE」と同じデュアルタスク(二重課題)の原理に基づいています。操作タスクと探索タスクが同じ視野で競合することで、前頭前野の注意制御機能に複合的な負荷をかけます。医療機器とは異なりますが、同じ認知科学の枠組みを参考にした練習ツールです。
- 🌱 やさしい〜🔥 むずかしい の3段階で難易度調整
- ターゲット(⭐)がコース上を流れるため、操作と探索が同じ視野で競合する
- ⭐がタップゾーンに入ったとき光って知らせる(視覚フィードバック)
使い方と支援のポイント
| 対象のめやす | 注意の切り替え・2つのことの同時処理を練習したい子(小学生ごろ〜) |
|---|---|
| 1回の時間 | 1プレイ3〜5分 |
| 個別・集団 | 個別向き。順番に交代して記録を比べる使い方もできます |
| 結果表示 | スコア・せいかいりつ・かいひりつが毎回出ます(難易度選択あり) |
このツールで育てる力
- 注意の分配:操作をしながらターゲットにも気を配る「ながら」の力を練習します
- 注意の切り替え:見る場所・やることを素早く切り替える練習になります
- ワーキングメモリ:ルールを頭に置いたまま手を動かす経験を積めます
使い方(3ステップ)
- 「やさしい」の難易度からはじめる
- ボタンで動かしながら、ターゲットを見つけたらタッチ
- 結果画面のせいかいりつ・かいひりつを見て、できたところをほめる
声かけ例(支援者・保護者向け)
- はじめる前:「2つ同時はむずかしいから、できなくてもだいじょうぶだよ」
- おわったら:「うごかしながら見つけられたね」(同時にできたことを具体的にほめる)
- スコアが伸びないとき:「きのうの自分とくらべてみよう」(他の子と比べない)
せんせい、「デュアルタスク集中トレーニング」って どんなツールなの?
デュアルタスクは大人でも難しい課題です。点数の高さより「昨日の自分より少しできた」を一緒に喜ぶのが続けるコツ。集中が切れてきたら、1プレイで切り上げて別の遊びに切り替えて大丈夫ですよ。
5領域との関係
放課後等デイサービスの5領域では、主に「認知・行動」(注意の分配・切り替え)と「運動・感覚」(操作とタッチの協応)に対応します。
注意点
- 疲れているときは成績が落ちやすい課題です。調子が出ない日は短めに切り上げましょう
- 結果の数字で叱らないでください。「できた瞬間」を見つけてほめる道具として使ってください
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このツールでできること
「話を聞きながらメモを取る」「歩きながら周りに気を配る」など、2つのことを同時に行う力を「デュアルタスク(二重課題)」と呼びます。発達障害のあるお子さんの中には、1つのことに集中すると周りが見えなくなったり、逆に気が散って1つのことに集中できなくなったりする子がいます。学校生活では「黒板を写しながら先生の話も聞く」「給食を食べながら連絡帳を見る」など、実は同時処理を求められる場面がとても多く、これがつまずきの原因になっていることもあります。
「デュアルタスク集中トレーニング」は、画面に出てくる2つの課題(例:色を答えながら数を数える、指示を覚えながら別の動きをするなど)に同時に取り組むゲーム形式のツールです。ゲーム感覚で繰り返すうちに、注意を切り替える・複数の情報を同時に扱う練習になります。得意・不得意の差が大きく出やすい分野なので、無理をさせず、遊びの延長として気軽に取り組めるように設計されています。
| 対象のめやす | 小学校低学年〜高学年(同時処理の練習をしたいお子さん向け) |
|---|---|
| 使う場面 | 療育の個別・小集団支援、家庭学習の合間の気分転換、すきま時間の練習 |
| 形式 | ブラウザで遊べる無料のゲーム形式トレーニング(インストール不要) |
| 準備するもの | スマホ・タブレット・パソコンのいずれか(特別な道具は不要) |
| ねらい | 注意の切り替え・同時処理・ワーキングメモリを使う力を、遊びながら育てる |
| 関連する場面 | 授業中のノート取り、給食中の連絡帳確認、運動しながらの指示理解 |
「同時に2つのことができない」「話を聞きながら作業するのが苦手」というのは、発達障害のあるお子さんによく見られる特性の一つです。このツールは、そうした力を無理に鍛え込むのではなく、ゲームとして楽しみながら少しずつ慣らしていくことを目指しています。
- 短時間で完結:1プレイ数分なので、すきま時間にも取り入れやすい設計です
- 難易度を調整できる:得意・不得意に合わせて負荷を細かく変えられます
- ゲーム形式:訓練という雰囲気を出さず、遊びとして繰り返しやすくしています
- 結果より過程を見える化:正解数だけでなく、取り組んだ回数や継続そのものが積み重ねとして実感できます
「できた・できない」の結果だけで評価すると、苦手意識が先に立ってしまい、続けること自体が嫌になってしまうことがあります。このツールは、1回ごとの正解・不正解よりも、「今日も取り組めた」という積み重ねを大切にする使い方をおすすめしています。
こんな場面で使えます
- 放デイの認知トレーニングの時間に。難易度を変えれば年齢の幅があっても同じ活動にできます
- 児童発達支援で、「見ながら動かす」ことに慣れてきた子のステップアップとして
- 「一つのことに気を取られると、周りが見えなくなる」お子さんの支援に
- 宿題や課題に入る前の、注意を切り替えるウォームアップとして
- ご家庭で、ゲーム時間の一部を練習に置きかえる形で
使い方(3ステップ)
① まずは1つの課題だけ試してみる
いきなり2つの課題を同時にやらせるのではなく、最初はどちらか一方だけをやってみて、ルールを理解してもらいます。「これがわかったらOK」というところまで確認してから次に進みます。ここを飛ばしてしまうと、そもそものルールが理解できないまま同時処理を求めることになり、つまずきの原因が「同時処理の苦手さ」なのか「ルール理解の不足」なのか分からなくなってしまいます。
② 2つの課題を同時に行う
両方のルールがわかったら、画面の指示に沿って2つを同時に進めます。最初はうまくいかなくて当然です。「間違えても大丈夫」という雰囲気で見守ってください。うまくいかない時は、どちらの課題で詰まっているのかを観察してあげると、次の声かけのヒントになります。
③ 短時間で区切って繰り返す
1回のプレイは3〜5分程度を目安にし、疲れる前に切り上げます。慣れてきたらスピードや難易度を上げて、少しずつ負荷を高めていきます。毎日少しずつ続ける方が、1度に長時間取り組むよりも定着しやすい傾向があります。
使うときの声かけ例
- 「まずは1つだけやってみようか」(いきなり両方は求めない)
- 「間違えても大丈夫、やってみることが大事だよ」(挑戦を認める)
- 「さっきよりスムーズにできたね」(過程の変化に注目する)
- 「難しかったら1つに戻してもいいよ」(逃げ道を用意する)
- 「今日はここまでにしておこうか、また明日やろうね」(無理をさせない区切り方)
- 「昨日と同じところで間違えたね、一緒にコツを考えてみようか」(同じつまずきを責めずに一緒に分析する)
現場では「先生の話を聞きながらノートを取る」場面でつまずくお子さんによく出会います。いきなり両方を求めると混乱してしまうので、まずは「聞く」だけ、次に「書く」だけと分けて練習してから、少しずつ同時に近づけていくのがコツです。
「うちの子だけできない」と落ち込む保護者の方もいますが、同時処理は大人でも得意・不得意がはっきり分かれる力です。年齢とともに少しずつ育っていく部分も大きいので、長い目で見てあげてください。
使うときの注意点
- 最初からうまくできなくて当然です。できないことを叱らないでください
- 疲れやイライラのサインが見えたら、無理に続けさせず休憩を挟んでください
- 難易度は少しずつ上げ、一気に負荷を高めないようにしてください
- 同時処理の苦手さは学校生活全般に影響することがあるため、日常の困りごとと結びつけて観察してみてください
- 学校生活で困りごとが強く出ている場合は、担任の先生やスクールカウンセラーにも相談してみてください
- 兄弟姉妹や友だちと比べて「できる・できない」を評価しないようにしてください。得意な同時処理の組み合わせは一人ひとり違います
同時処理の力は、一度身につけたら終わりというものではなく、学年が上がるにつれて求められる同時処理の複雑さ自体も上がっていきます。「今できないから将来もずっと苦手」と決めつけず、その時々の年齢や場面に合わせて、必要な工夫を積み重ねていくという視点で見守っていただければと思います。学校の授業についていくことだけが目的ではなく、日常生活の中で「あれもこれも一気に言われて混乱する」場面を減らしていくことも、このトレーニングの大切な目的の一つです。



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