使い方と支援のポイント
ねえ先生、会話の「じゅんばん交代」って、どうして たいせつなの?
いい質問だね。会話はキャッチボールと同じ。自分ばかり話したり、逆に話せなかったりせず、「話す→聞く→話す」の順番でやりとりできると、友だちとの会話がぐっとうまくいくんだよ。
| 対象のめやす | 会話が一方通行になりがちな子(年長〜小学生ごろ) |
|---|---|
| 1回の時間 | 5分程度 |
| 個別・集団 | 個別練習のほか、支援者と交代しながら実演もおすすめ |
| 内容 | 会話の「話す・聞く・順番交代」を場面で練習 |
このツールで育てる力
- ターンテイキング:話す・聞くの順番を交代する会話の基本
- 傾聴:相手の話を最後まで聞く力
- 会話の継続:話をつなげて やりとりを続ける力
使い方(3ステップ)
- 会話の場面を見る
- 「いま話す番?聞く番?」を考えて選ぶ
- 正しい順番でやりとりできたか、こたえ合わせ
声かけ例(支援者・保護者向け)
- 聞けたとき:「さいごまで聞けたね、えらい」
- 話しすぎたとき:「つぎは あいての番だね」(順番を思い出させる)
- 実生活で:「いまキャッチボールできてたね」(会話をほめる)
5領域との関係
放課後等デイサービスの5領域では、主に「言語・コミュニケーション」(会話のやりとり)と「人間関係・社会性」(対人的な相互交渉)に対応します。
注意点
- 話すのが苦手な子には、まず「聞く番」から成功体験を積ませましょう
- 順番を守れないことを責めず、交代のタイミングを一緒に確認してください
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おわり
このツールでできること
「話したいことがあると相手の話をさえぎってしまう」「会話がキャッチボールにならず一方通行になる」——発達障害のあるお子さんの支援現場でよく相談されるテーマです。会話には、言葉そのものの意味以上に「相手の話を聞く」「自分の番を待つ」「相手に合わせて話す」という、目に見えない順番のルールがあります。このルールが曖昧なままだと、悪気がなくても「自分勝手」「space読めない」と誤解されてしまうことがあります。
「会話ターンテイク(順番交代)トレーニング」は、話す番・聞く番を画面上でわかりやすく示しながら、会話のやり取りを疑似体験できるトレーニングツールです。会話のルールを、感覚ではなく「型」として学べるのが特徴です。
| 対象のめやす | 小学校低学年〜高学年(会話のキャッチボールを練習したいお子さん) |
|---|---|
| 使う場面 | 療育の個別・小集団支援、家庭での会話練習、コミュニケーションの土台づくり |
| 形式 | ブラウザで取り組める無料のトレーニングツール(インストール不要) |
| 準備するもの | スマホ・タブレット・パソコンのいずれか(大人が会話相手になれるとより効果的) |
| ねらい | 会話の「話す・聞くの交代」を意識し、一方通行になりがちな会話を整える |
| 関連する場面 | 友だちとの雑談、授業中の発言、家族での会話のキャッチボール |
- 順番が視覚化される:「話す番」「聞く番」が画面ではっきりわかります
- 短いやり取りから練習できる:長い会話をいきなり求めない設計です
- 大人が相手役になれる:家庭でそのまま会話練習の教材として使えます
「話が一方的」「人の話を聞かない」と言われてしまうお子さんも、決して相手に興味がないわけではありません。むしろ伝えたい気持ちが強いあまり、待つことが難しくなっている場合がほとんどです。会話のルールを「型」として教えることで、気持ちと行動のバランスを取りやすくすることを目指しています。
使い方(3ステップ)
会話の順番を守る力は、一度の練習で身につくものではなく、日々の積み重ねの中で少しずつ定着していきます。以下の3ステップを、家庭での日常会話にもゆるやかにつなげていく意識で取り組んでみてください。
① 「話す番」「聞く番」を画面で確認する
今どちらの番かが画面に表示されるので、まずはそれを一緒に確認します。「今は聞く番だよ」と言葉でも添えると理解が深まります。視覚と言葉の両方から伝えることで、より確実にルールが定着します。
② 短いやり取りから練習する
最初は「好きな食べ物は?」など、短く答えやすいテーマから始めます。長い話をさせようとせず、まずは交代のリズムに慣れることを優先します。テーマの内容よりも、順番を守れたこと自体を評価してください。
③ 実際の会話でも意識してもらう
ツールでの練習に慣れてきたら、普段の会話でも「今は聞く番だったね」と振り返りの声かけをして、実際のやり取りにつなげていきます。練習と実践を行き来しながら、少しずつ実際の会話に般化させていきます。
使うときの声かけ例
- 「今は聞く番だよ、最後まで聞いてから話そうね」(順番を明確に伝える)
- 「最後まで待ってから話せたね」(待てた瞬間をすぐ褒める)
- 「話したいことがあったんだね、聞き終わったら教えてね」(気持ちを受け止めつつ順番を伝える)
- 「今日は最後まで聞けた回数が増えたね」(変化に注目する)
- 「今の会話、キャッチボールできてたね」(会話がうまく回った実感を言葉にする)
現場でも「話したいことが浮かんだ瞬間に口に出てしまう」お子さんによく出会います。悪気があるわけではなく、思いついたことを忘れないうちに言いたい、という気持ちの表れです。「番」を目で見える形にしてあげると、待つことへの納得感が出やすくなります。
「話が一方的」と言われるお子さんの多くは、決して人の話に興味がないわけではありません。むしろ好きなことを一生懸命伝えたい気持ちが強い子ほど、そうなりやすい印象があります。まずは「聞いてもらえた」という経験を積み重ねることも大切にしています。
使うときの注意点
- 会話を途中でさえぎってしまっても、まずは「話したかったんだね」と気持ちを受け止めてから順番を伝えてください
- 長い会話をいきなり求めず、短いやり取りから慣らしてください
- 練習の場と実際の会話ではうまくいかない差があって当然です。焦らず時間をかけてください
- 言葉の発達そのものに強い遅れが気になる場合は、言語聴覚士など専門機関への相談も検討してください
- 好きな話題になると止まらなくなる場合は、あらかじめ「1つ話したら次は聞く番だよ」とルールを決めておくとスムーズです
- 会話がうまくいかない日があっても、それは性格の問題ではなく、練習中のスキルがまだ育っている途中というだけです
会話のキャッチボールは、大人になってからの人間関係や仕事の場面でも欠かせない力です。子どものうちに完璧にできるようになる必要はありませんが、「相手にも話す権利がある」「聞いてもらえると嬉しい」という感覚を、日々の練習の中で少しずつ積み重ねていくことには大きな意味があります。うまくいった日もいかなかった日も、会話をしようとしたこと自体を認めてあげてください。



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